同性愛者への憎悪犯罪、NYで急増〜市警が監視強化

 ニューヨーク市内で、今年に入って同性愛者を標的としたヘイトクライム(憎悪犯罪)が急増し、市警が監視を強化している。

 CNNによると、レイ・ケリー市警本部長は5月21日の記者会見で、「憎悪犯罪は今年、約30%減っているが、同性愛者を狙った憎悪犯罪は70%以上増えている」と述べた。会見の数時間前には、マンハッタン・ソーホー地区を歩いていた男性の同性愛カップルが同性愛をののしる2人の男に襲われ、1人が目にけがをした。20日には、同性愛であることを明かした男性が相手の男に顔や頭を殴られ、意識不明の重体に陥る事件も起きている。市警はいずれの事件でも容疑者を逮捕した。

 市議会によると、マンハッタンの西側一帯では、5月中の2週間だけで同性愛や両性愛者、性転換者ら(LGBT)を狙った犯罪が5件発生した。18日には32歳の男性が銃で撃たれ殺される事件も発生し、逮捕された容疑者は発砲前に同性愛をののしる言葉を吐いたといわれる。

 会見に同席したブルームバーグ市長は「どんな外見でどんな人を愛していようと、その人が恐怖を抱きながら道を歩くようなことがあってはならない」と話した。

 市警は「同性愛者擁護月間」である6月の末まで、事件が急増するLGBT地域に移動本部車両を配置して犯罪を警戒する。

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