雇用改善の度合いで議論 金融政策は据え置きへ

 【共同】米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)が18-19日の2日間開かれる。連邦歳出の強制削減の発動後も比較的底堅く推移する雇用情勢の現状評価と見通しが議論の中心となりそうだ。バーナンキ議長をはじめ政策決定の投票権を持つメンバーからは政策変更が近いと示唆するような発言はなく、雇用改善の程度についても「労働市場の見通しが著しく改善する」とは判断していないとみられる。量的緩和第3弾(QE3)の手段である長期国債と住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れや、事実上のゼロ金利政策については現行のまま据え置くだろう。前回の会合で始まった超金融緩和政策の出口戦略に関する議論にも引き続き時間が割かれるとみられる。

 今回は経済見通しが公表されるほか、バーナンキ議長の記者会見もある。経済成長率や失業率の予測は、歳出強制削減が発動された直後の前回会合時点とほぼ変わっていないとみられるが、インフレ率の予測は、最近の物価上昇率が「驚くほど低い」(セントルイス連邦準備銀行のブラード総裁)とされている中で、若干の下方修正となる可能性がある。

 労働市場では、月ごとの変動はあるものの就業者数がQE3を導入した昨年秋以降、明らかに増加基調を保っている。議事録によると、前回のFOMCでは就業者数の伸びやそのほかの関連指標を挙げて「改善の兆し」があると指摘された。今会合の討議資料となる地区連銀景況報告(ベージュブック)も「いくつかの地区で小幅に拡大」したとし、雇用に一定の改善が認められるとした。ただ、内部にはシカゴ連銀のエバンス総裁のように月20万人以上の雇用創出が半年継続することが必要との慎重な意見も残る。イエレン副議長は企業の求人数が大幅に伸びなければ見通しが著しく改善したとは評価できないと述べている。

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