権力中枢に28年 「独裁」批判で正念場

 【共同】第2首相時代も含め28年間も首相として権勢を振るい、その強力な指導力に、独立の父、故シアヌーク前国王さえも「ストロングマン」と評した。だが7月の下院選では、「独裁」への反発を背景に野党の予想外の躍進を許し、国のかじ取りに大胆な修正も求められている。

 中部コンポンチャム州に生まれ、1970年に親米ロン・ノル政権に対抗しクメール・ルージュ(ポル・ポト派)に参加。だが大虐殺を引き起こしたポル・ポト政権下で、粛清を逃れるためポト派を離脱し、ベトナムへ脱出する。

 79年のポト派政権崩壊後、ベトナムの後ろ盾でできたヘン・サムリン政権の外相に27歳の若さで就任、85年には首相に。内戦終結後、93年に新生カンボジア王国の第2首相となった。

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