個人情報290万人分が流出〜アドビ、サイバー攻撃で
- 2013年10月4日
- 米国ビジネス
画像・電子文書ソフトウェア大手アドビ(Adobe、カリフォルニア州)は3日、同社のコンピュータ・システムがサイバー攻撃を受け、290万人の顧客情報が流出したと発表した。情報には顧客の氏名や暗号化されたパスワードなどが含まれる。
ニューヨーク・タイムズによると、攻撃は極めて高度で、顧客の個人データのほか、世界中で使われている同社の人気商品のソースコードもコピーされたという。暗号化されていないクレジットカード番号は無事だったが、アドビは慎重を期して、パスワードを再設定するよう顧客やクレジットカード会社に連絡した。
今回、データ流出の可能性に気付いたのはIT研究家でフリージャーナリストのブライアン・クレブス氏。ハッキングに関する調査をしていた先週、以前の攻撃で使われたとみられるサーバーでアドビのソースコードのコピーを見つけたため、同社に知らせると同時に自身のサイトにも異常の発生を掲示した。
ソースコードが流出したアドビ製ソフトの1つは「コールドフュージョン(ColdFusion)」。連邦上院のほか、フォーチュン100社のうち75社を含む企業1万社以上で使われているという。顧客へのリスクはないとみられるが、ソースコードにはソフトの中枢情報が含まれているため、コンピュータ専門家は「ハッカーがソフトの脆弱性を探し出して悪用する可能性もある」とみている。
最近は有名団体に対するサイバー攻撃が続いており、今年だけでデータベース大手のレクシスネクシスやダン&ブラッドストリート、セキュリティ企業クロール・アソシエイツ、ナショナル・ホワイトカラー・クライム・センターなどが標的にされている。
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