「今年のビジネスパーソン」にテスラCEO

 フォーチュン誌は、2013年の「ビジネスパーソン・オブ・ザ・イヤー」に電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズと宇宙開発企業スペースX両社の最高経営責任者(CEO)、イーロン・マスク氏を選んだ。

 USAトゥデイによると、同誌はマスク氏を、アップルの共同設立者で前CEOの故スティーブ・ジョブズ氏と並ぶ逸材と評価し「独創的な考え方で常識を壊し続け、比較的変化の少ない業界に大きな変化を生むことができる」と説明した。

 両者の思考はスケールが大きく、個々の商品開発のみならずそれらの商品が周りの「生態系」にどう調和するかを考えており「ほとんどの技術革新は新しいメロディのようなものだが、ジョブズ氏とマスク氏の場合は壮大なシンフォニーだ」と例えた。

 さらに同誌は、マスク氏はジョブズ氏よりも世界に大きな影響を与える可能性もあると指摘した。スペースXは宇宙ロケットの発射コストを大幅に減らす方法を開発し、テスラはこの数十年で初めての大成功を収める新興自動車メーカーとなる可能性がある。

 EV革命を先導するマスク氏の才能は、車の細部にも発揮されている。同社のEVセダン「モデルS」のドア・ハンドルは、ドライバーが車に近づくと感知して開けやすいようせり出す仕組みになっている。車の乗り降りに必要なドア・ハンドルはあらゆる天候で常に機能しなければならないため、技術的に非常に難しいこの仕組みの開発をエンジニアは嫌がったが、マスク氏は頑として譲らなかった。

 これについて同氏は「単に難しいからというのではなく、ばかげているといった感じで何度も抵抗されたが、最終的には実現した。この車の格好良くて特徴的な機能の1つだと思っている」と話した。

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