AT&T、Tモバイルを狙い撃ち 〜 容赦ない顧客争奪戦、さらに激化
- 2014年1月7日
- ハイテク情報
米電話サービス大手(キャリヤー)のAT&Tは、競合社のTモバイルから乗り換えてくる加入者に対し最高で450ドルの特典を与える販促を発表した。
それに対しTモバイルは、「アンキャリヤー」と銘打った販促を展開する方針で、ほかのキャリヤーから乗り換えてくる加入者に対し、契約期間満了前での解約に対する解約金を無料にする特典を与えることで、競合社からの顧客奪取を狙う。
インベスターズ・ビジネス・デイリーによると、AT&Tの販促戦略は、Tモバイル加入者が使っていた電話を最高250ドルで下取りし、その額をAT&Tの電話またはサービスに使えるようにするもの。それと同時に、Tモバイルで使っていた番号を維持してAT&Tの「ネクスト」というプランに加入する場合に200ドルのクレジットを加入者に与える。
米携帯電話サービス業界では、ソフトバンクがスプリントの80%を買収して以来、顧客争奪戦が一気に激化した。主な戦略としては、早期解約時の解約金の大幅減額や、新機種への変更資格を得るまでの通常2年の期間を1年または半年に短縮、他社からの乗り換え加入者への奨励金がある。
先日には、業界3位のスプリントが同4位のTモバイルを買収することで交渉を始めたという観測も報じられており、2013年にTモバイル買収案を独禁法抵触を理由に禁じられた業界2位のAT&Tとしては、スプリントの追い上げに対する攻撃を早くも仕掛けてき格好だと指摘される。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる