食中毒の脳症に治療法 ステロイド投与が有効
- 2014年1月17日
- 日本発ニュース
【共同】腸管出血性大腸菌による食中毒で、けいれんや昏睡に陥って死ぬこともある脳症を起こした重症患者には、大量のステロイドを短期間に注射する治療が有効なことを東京大や富山大などのチームが突き止め、17日付の米科学誌ニューロロジー電子版に発表した。
2011年にユッケなどを食べた5人が死亡した焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の大腸菌O111による集団食中毒の治療記録を解析して判明した。チームの水口雅・東京大教授は「食中毒による脳症には有効な治療法が乏しかった。新たな治療法になる可能性がある」としている。
チームは富山、石川、福井各県などの患者86人を対象に解析。40%に当たる34人が腎不全を伴う出血性尿毒症症候群へと重症化し、そのうち死亡した5人を含む21人(24%)が脳症を起こしていた。
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