運輸省、子供用シートの安全基準見直し提案

 運輸省の道路交通安全局(NHTSA)は22日、自動車が横から衝突された場合の子供の安全性を高めるため、チャイルドシートの安全基準の見直しを提案した。シートの安全試験に横からの衝突実験を加える内容で、子供用シートのメーカーには新基準対応と試験で3年の期間が与えられる。

 ニューヨーク・タイムズによると、国内で販売される自動車用チャイルドシートに関する現行の基準では、前方からの衝突試験だけが義務づけられている。新基準では、車が横から時速30マイルで衝突された場合に、子供用シートが体重40ポンド以下の子供を頭部の衝撃などから守れるかどうかも評価しなければならない。

 NHTSAは、今回の提案に関する一般の意見を90日にわたって受け付け、意見を考慮した上で最終的な基準を発表する予定。メーカーは3年以内に商品を新基準に対応させる必要があり、新基準に合格しない商品は販売できなくなる。

 チャイルド・シートに座る子供の死亡事故は近年減少しており、2002年の614件から11年には397件に減ったが、シートの安全性はまだ改善の余地があると考えられている。

 米国では子供の死因で最も多いのが事故で、中でも交通事故は上位を占める。横からの衝撃はさまざまな形で子供に危険を及ぼし、車のドアがシートにぶつかる可能性があるほか、衝撃によって子供が頭を車内のどこかにぶつける可能性もある。

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