米国製ホンダ車の輸出量、日本製の輸入量超える
- 2014年1月28日
- 米国ビジネス
ホンダが2013年に米国で生産した車の輸出台数が、日本から米国に輸入したホンダ車の台数を初めて上回った。
デトロイト・フリー・プレスによると、米国製モデルの輸出は10万8705台、日本製モデルの輸入は8万8537台だった。ホンダはオハイオ、インディアナ、アラバマ、ジョージア各州に、組み立て、エンジン、変速機の工場を持ち、「アコード」「シビック」「CR-V」「オデッセイ」「アキュラRDX」「MDX」といったモデルを中米、南米、アフリカ、中東の50カ国に輸出している。
輸出が輸入を上回ったことで、ホンダは「日系メーカーは円安の恩恵にあずかっている」という議論をはねつける根拠を得た形だが、「米国製車」の定義が一層難しくなることも考えられる。
ホンダがオハイオ州メアリズビルに工場を開き、米国でアコードの生産を始めたのは1982年。今ではカナダ、メキシコを含めた北米に14カ所の工場を持っている。同社が13年に米国で販売した車の約95%は北米工場で生産されており、14年2月にはメキシコ・セラヤの新工場でも「フィット」の生産が始まる。
生産開始から昨年までにホンダは123億ドルを米国で投資し、現在2万6000人以上の米国人を雇用している。最近の円安を受けて、業界には「日系メーカーは貿易で不当に優位に立っている」という声もあるが、円で業績を計算する日系メーカーにとって相場変動は常に善悪両面に働く。円が弱いと米国の売上高は増えるが、米国の人件費や設備投資費用も高くなるからだ。
ホンダ・ノースアメリカのリック・ショステク上席副社長は「米国で販売する車のほとんどは北米製なので、不当に有利かどうかの判断は非常に難しい」と話している。
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