電車がホームレス避難所に〜大寒波のシカゴ、「汚い」と苦情も

 シカゴではこの冬、例年になく厳しい寒波のため電車に乗って暖をとるホームレスが多く、その他の乗客から「車内が汚すぎる」といった苦情が寄せられている。

 シカゴ・トリビューンによると、シカゴ交通局(CTA)は通常通りの清掃作業を行っており、毎朝操車場を出る時はきれいだが、特に混雑する赤と青のラインでは昨年末以降、苦情が急増している。

 清掃は上下線とも終点に配置された清掃員が、折り返す前に車内のごみを集め、必要に応じてモップがけなどをしているほか、有害な物品が見つかれば特殊清掃係が出動する場合もある。さらに、平均16日間隔でひと晩かけた丁寧な清掃も実施され、床清掃やモップがけのほか、座席、窓、ステンレス部分の掃除、落書きの消去などが行われている。

 しかし1月は気温が零下(カ氏)まで下がったため、状況は一層悪化した。CTAのブライアン・スティール広報によると、寒くなればなるほど電車をシェルター代わりにするホームレスが増え、特に赤と青の線はホームレスが最も多い。

 一部のホームレスにとっては、電車に乗り続けることが寒さを避ける唯一の手段で、その多くは社会福祉機関から無料の乗車券を与えられている。また、CTA電車内はシカゴの大抵の地区より犯罪率が低いため、電車に乗っていればホームレスはある程度の安全を確保できる。

 だがCTAにとって、行き過ぎない程度にホームレスを取り締まり、清潔で魅力的なサービスを維持することは極めて難しい。さらに、雪の日は道にまかれた凍結防止剤が乗客の靴によって車内に持ち込まれ、混雑時に床が汚れるという状況もある。

 一方、CTAの労働者組合は、重罪の受刑者に夜間清掃をさせる制度が最近廃止されたことも影響していると指摘する。これに対しCTA広報は「一時的に日中の清掃員を夜間に回したため、昼間の清掃が不十分なこともあったが、現在は20人を新しく雇用したため通常通り」と説明している。

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