CEOがリコール対応を指揮〜GMバーラ氏、異例の積極関与
- 2014年3月6日
- 米国ビジネス
ゼネラル・モーターズ(GM)車のイグニッション不良によるリコール(回収/無償修理)では、新任のメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)がこの種の問題では珍しく陣頭指揮を執っている。
USAトゥデイによると、イグニッション不良問題では、死亡事故につながる問題であることをGMが2004年から知りつつ、少なくとも06年まで欠陥部品を使い続けていることが分かっている。GMは2月前半に「シボレー・コバルト」と「ポンティアックG5」の計78万台以上をリコールした後、後半に他の乗用車モデル84万2000台を対象に加えて謝罪も表明した。
GMはこれまでに31件の関連事故と前席搭乗者13人の死亡を把握しており、イグニッション・スイッチ不良でキーが「run」の位置にあっても「accessory」になってしまい、エンジンが切れたり前席のエアバッグが開かなかったことで事故が起きたと推定している。
GMが4日に行った従業員向けの通知で、バーラCEOは同氏を長とする上席幹部のリコール対応委員会を編成し、対応や処理はチームが指揮することを伝えた。通知は社内メールで行われ、バーラ氏は「われわれは責任を忘れず、顧客が二度とこの問題を経験しないようにより良い対応を心がける」と強調した。
バーラ氏はさらに「当社の評判はリコール自体では左右されないが、われわれが問題にどう取り組むかにかかっている」と述べた。
一方、GMのダン・アンマン社長はジュネーブ自動車ショーで業界誌オートモーティブ・ニュースに対し、今回のリコールを引き起こしたのは経営再建前の「旧GM」だと指摘しながら「新しい経営陣は正しく問題に対処する」と語った。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年5月13日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EVへの関心、ますます低下~消費者、メーカーの思惑に反し
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める