枯れ葉剤で自閉症傾向 金沢医大、ベトナムで調査

 【共同】ベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤に含まれるダイオキシンが体内に多く蓄積された母親から生まれた子どもは、自閉症に特徴的な行動をとる傾向があることを、金沢医科大の西条旨子准教授らのチームが21日までに米専門誌に発表した。

 西条准教授は米軍が戦争中に枯れ葉剤の貯蔵や積み込みなどに使用したベトナム中部のダナンで、ベトナムの大学などと共同で2008年7月〜09年1月に生まれた153人を対象に調査。ダナンでは、基地を囲む集落に最も毒性が強い2・3・7・8四塩化ダイオキシン(TCDD)が付着した泥や土砂が流出、主に食べ物や飲み物を通して人体に入り、肝臓や脂肪に蓄積されたとみられている。

 母親の体内に蓄積されたダイオキシンの毒性の強さや種類を特定するため、生後1カ月の乳児の母親から母乳を採取。3歳時に認知や言語、運動能力などを測る検査と、自閉症の症状に関わる70項目をアンケートした。

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