再発防止策、手詰まり 乱射事件続く米軍施設

 【共同】テキサス州のフォートフッド陸軍基地で2日に発生した乱射事件は、オバマ大統領が就任した2009年以降だけで同種事件として3件目だ。アフガニスタンとイラクでの長い戦争が兵士らに残した「心の傷」と、銃規制が進まない政治風土が背景にあり、米政府は決定的な再発防止策を打ち出せないままだ。

 今回の事件の犯人、陸軍兵士のアイバン・ロペズ容疑者(34)は、11年にイラクでの任務に4カ月間従事。事件との因果関係は不明だが、抑うつ症状と不安感を訴えて治療を受けており、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の検査中だった。

 イラクやアフガンで心的外傷(トラウマ)を負った兵士の自殺や反社会的行動は、今も多い。国防総省は重大な問題と位置付けるが、兵士の家族らはケア体制が不十分だと訴えている。

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