VW、テネシーでSUV生産へ〜北米市場向け、独紙報じる

 独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンクは19日、フォルクスワーゲン(VW)が近く、テネシー州チャタヌーガ工場でスポーツ多目的車(SUV)を生産する決定を下す見込みだと報じた。

 ロイター通信によると、同紙は消息筋の話として、生産が始まる見込みのSUVは北米向けの7人乗りクロスオーバー車だと伝えた。生産地にはメキシコ・プエブラ工場も候補に挙がったが、テネシーが示した税優遇や社員研修の提供、総額で3億ドル相当の土地やインフラの無償提供といった条件が決め手になったという。

 VWは説明を拒んでいる。同社が2016年に北米向けSUVを発売する計画を発表したこの1月、ロイターは、VWが生産地としてメキシコよりテネシーに好感を持っているという関係者の話を伝えていた。

 VWブランドは13年、競争が激しい中型車市場で人気が低迷し、米新車販売が前年比で7%落ち込んだ。専門家は以前から、米消費者向けに設計された現地生産モデルの拡充が必要と指摘している。

 VW傘下の高級車ブランド、アウディも14年1〜5月の米販売が4.6%減少している。

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