ハッカー、他行にも侵入試みる〜JPモルガンの情報流出問題
- 2014年10月7日
- 米国ビジネス
金融大手JPモルガン・チェースで今夏発覚したサイバー攻撃で、ハッカーが他の金融機関にもシステム侵入を試みていたことが、6日明らかになった。
ウォールストリート・ジャーナルが消息筋の話として報じたところによると、連邦当局は9月、JPモルガン以外の金融機関に対してサイバー攻撃の形跡の有無を確認した。その結果、多くの銀行でハッカーとつながる疑わしいIPアドレス(パソコンごとのアドレス)からの接続が認められたものの、いずれも情報の防御が破られた形跡はないことが分かった。このため、ハッカーは各行の弱点を探ろうと「様子見」をしていた可能性が高いという。
現時点では、どの金融機関が標的になったかは不明。ハッカーが実際に行った行為についても、当局の間でさまざまな見方や疑問がある。
金融機関同士でサイバー攻撃などの情報を共有するための組織「FS-ISAC」のビル・ネルソン代表は、「泥棒が家の周りをうろついて無施錠のドアがないか調べ、そのまま立ち去ったようなものだ」と語った。
JPモルガンは先週、個人口座7600万件の連絡先情報などが流出したと発表した。口座番号やパスワードなどの詳細な個人情報は無事で、預金も「安全」と説明している。
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