コンデンセート輸出、1年前に許可事例

 「コンデンセート」と呼ばれる超軽質原油の輸出について、連邦当局が1年前に小規模エネルギー会社に許可していたことが明らかになった。当局の決定は、ほぼ40年続く米国産原油の禁輸措置の切り崩しを進めるエネルギー各社を力付けることになりそうだ。

 ロイター通信が入手したコピーによると、許可は2013年9月11日、商務省産業安全保障局(BIS)がピーカー・エナジー(Peaker Energy、テキサス州)に対して出した。これで同省がコンデンセートの輸出を認めた例がこれまでに3件あることが判明した。

 クリアビュー・エナジー・パートナーズのエネルギー政策アナリスト、ケビン・ブック氏は「これで(輸出規制緩和を求める)自社の行動は正しいとの確信が業界で強まるに違いない」と述べた。

 現行の連邦法は、1970年代のオイルショックを受けて制定され、ガソリンやディーゼルといった精製燃料は輸出できるが、未精製の原油は特別許可がない限り輸出を禁止している。これまではカナダ向け輸出が認められることが多かった。

 しかし近年のシェール・ブームなどを受けて規制が緩和され、今年7月下旬には40万バレル以上のコンデンセートを積んだ石油タンカーが、テキサス州のガルベストン・ターミナルから韓国に向け出港した。これが約40年ぶりのコンデンセート輸出として注目されたが、当局はそれより前に許可していたことになる。

 コンデンセートは、精製には程遠いものの、原油から一部の不安定成分を取り除いてできる「派生製品」と解釈できる。

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