OSを初めて自動アップデート〜アップル、深刻な脆弱性を修正
- 2014年12月26日
- 米国ビジネス
アップルは25日までに、同社製ラップトップやデスクトップ・コンピュータの基本ソフト(OS)「OS X」で見つかった深刻なセキュリティ問題に早急に対処するため、OSのアップデートとしては初めて、世界で自動更新を実施した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、パソコン利用者に偽のソフトなどをダウンロードさせなくても悪意あるハッカーがシステムに侵入できてしまうというこの脆弱性は、19日にカーネギーメロン大学の研究チームによって指摘された。OS XなどUNIX基盤のシステムで見つかったという。
アップルの広報担当者によると、修正したのは「OS X」のネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)と呼ばれる部分。アップデートはユーザーの承認を得ず、しかもコンピュータの動きを妨げることなく実施されており、再起動の必要もない。ひそかに行ったのは「今回見つかった問題の質を考え、攻撃を予防しながらできるだけ早く行う必要があったため」と説明している。
アップルは2012年に発表した「OS X マウンテン・ライオン」以降、自動アップデート・システムを導入しているが、これまでアプリケーション(実用ソフト)などの自動更新はあってもOSの更新を強制的に実施したことはなかった。
自動更新はデフォルト設定されており、ユーザーはこれを解除することもできる。解除している場合、今回のOSの自動更新は行われず、ソフトウェア・アップデート情報として表示されるだけなので、アップルは早急に承認して更新するよう利用者に呼びかけている。
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