量的緩和の終了に慎重 09年会合でイエレン氏

 【共同】連邦準備制度理事会(FRB)は4日、2009年の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事詳録を公開した。異例の金融政策だった量的緩和を終えることに、当時サンフランシスコ連邦準備銀行総裁だったイエレン現議長が慎重な考えを示していたことが分かった。

 FRBは金融危機に伴う米景気後退が深刻化したため、資産購入で市場に大量のお金が出回るようにする量的緩和を08年11月に導入。事実上のゼロ金利政策と併せて景気下支えを目指していた。

 議事詳録によると、09年6月の会合で当時のバーナンキ議長が、異例の金融緩和を巻き戻す「出口戦略」の議論を始めると発言した。これに対しイエレン氏は「緩和政策を早期に終える合図を出さないよう注意すべきだ」と主張。「経済は今後数年間、不安定な状態が続く」と警戒した。

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