未来の万能POSソリューションが登場 〜 ポイントがスマート端末を開発

 米小売業界の販売時点情報管理(POS=point-of-sale)端末が大きく変わろうとしている。

 アントレプレナー誌によると、2015年10月は、米国の小売業界が目を光らせ、頭を悩ませている期限日だ。というのも、従来型のクレジット・カード読み取り端末を、EMV(ユーロペイ、マスターカード、ビザ)仕様に対応した新しい高価な機種に切り替えなければならないためだ。

 期限を過ぎたあとに旧型端末を使っている小売店は、不正使用が起きた場合に責任を負わされる。

 この更新義務付けによる影響は、米国の発行カード10億枚近くと、端末1600万台におよぶとみられる。

 新型のカード決済処理スマート端末を開発したポイント(Poynt、パロ・アルト拠点)のオサマ・ビディアー設立者兼最高経営責任者は、「欧州の通貨がユーロに切り替わった時のようなものだ。それだけ大きなことだ」と話す。

 ポイントが299ドルで販売しているスマート端末は、クレジット・カードやデビット・カード、現金、さらにはアップル・ペイ(Apple Pay)まで、あらゆる形態の支払いを受け付けることができる。

 同端末は、POSとしての基本機能に加えイーサーネットやワイファイ、または3G通信でインターネットに接続する。プログラム可能な指触操作式のディスプレイの同端末は、導入する小売店が自社向けにカスタマイズできる。さらに、GPSシステムも搭載されており、たとえば移動販売車での販売がどこで起きたかを記録できる。

 ビディアー氏は、AT&Tワイヤレスやイーベイ、ペイパル、グーグルでの職歴があり、グーグルではグーグル・ウォレットを開発した。その実績を背景に、同氏は重要な提携先を開拓し、チェイスやインテュイットをはじめ、世界中のクレジット・カード処理業者がポイントのスマート端末に興味を示している。

 ポイントは現在、全米で数百台の端末を試験運用しており、6月に正式に出荷する計画だ。

 ポイントが長期的に成功できるかどうかは、ソフトウェアにかかっているかもしれない。同社は第三者業者によるアプリケーション開発も奨励しており、小売店が自分でアプリケーションをダウンロードして顧客特典(ロイヤリティー)制度などを管理できるようにする計画だ。

 「ヘアサロンやホテルが必要とするPOSソリューションは、アイスクリーム店やレストランが必要とするソリューションとは大きく異なる。誰もが業種に合ったソリューションを構築して、自分のシステムに統合したいと考えている」とビディアー氏は語っている。

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