炭素繊維を不正輸出容疑 中国へ、会社会長ら逮捕

 【共同】軍事転用可能な日本社製の炭素繊維を中国へ不正に輸出したとして、兵庫県警外事課は26日、外為法違反(無許可輸出)の疑いで、兵庫県芦屋市にある貿易会社「ポリケミカルズリミテッド」会長の近藤正二容疑者(75)=同県西宮市松ケ丘町5の7=ら3人を逮捕した。

 炭素繊維は、鉄と比べて重さが4分の1、強度が10倍とされ、弾力性もあり、ウラン濃縮に用いる高性能遠心分離機の部品など大量破壊兵器に用いられる懸念があるため、輸出が厳しく規制されている。県警によると、炭素繊維をめぐる不正輸出容疑での逮捕は全国初。

 輸出先の中国企業は国内外の軍需産業と取引があるといい、核開発が懸念されるイランなどに流出した可能性がある。県警は実態解明を進める。

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