万引きなど在庫減少問題に本腰〜ウォルマート幹部が表明
- 2015年6月9日
- 米国ビジネス
小売り大手ウォルマート・ストアズは、全米の4555店舗で取り組むべき新しい優先課題の1つとして、万引きなどの不正による在庫減少(シュリンケージ)の食い止めに力を入れる。
ロイター通信によると、小売店では一般的に、万引き、損傷、置き間違いなどシュリンケージによる損失が売上高の1%を占める。ウォルマートの2014年米売上高は3000億ドル近くに上り、グレグ・フォラン米国部門最高経営責任者(CEO)は「3000億ドルの1%はとても大金。損失を10ベーシスポイントでも削減できれば顧客のための低価格に還元できる」と話している。1ベーシスポイントは100分の1%で、3000億ドルの10ベーシスポイントは3000万ドルに相当する。
ウォルマートは、5月の第1四半期決算発表でこの問題に言及し、「粗利益が13ベーシスポイント低下した大きな原因はシュリンケージで、問題の半分は食品関連」と説明した。フォランCEOは、理由不明のシュリンケージには客や社員による窃盗および在庫記録の管理ミスなどが含まれると見ており「問題が拡大しているという訳ではないが、利益率の改善につながる可能性を考慮して焦点を当てることにした」と話した。
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