コノコ、ポーランドから撤退〜国際企業のシェール開発消える

 米石油大手コノコフィリップス(ConocoPhillips)は5日、ポーランドのシェール・ガス探査事業から撤退すると発表した。

 ロイター通信によると、ポーランドでは過去3年間に米エクソンモービル、仏トタル、米マラソン・オイルが採算が見合わないことを理由にシェール探査を打ち切っており、今年になってからは米シェブロンも撤退して、コノコフィリップスが大手で唯一事業を継続していた。今後は国営企業が事業を引き継ぐ。

 コノコフィリップスは09年以降、子会社レイン・エナジー・ポーランド(Lane Energy)を通じて現地に約2億2000万ドルを投資し、バルト海沿岸で7本の井戸を掘削した。同社はポーランド事業の撤退に伴い、計1億2000万ドル前後の特別損失を計上する。

 石油メジャー各社は数年前、米国のシェール景気の再現を期待し、東欧で最も経済力のあるポーランドで投資を開始した。ドナルド・トゥスク首相(当時)は11年、14年にシェール・ガスの商用化を実現し、ロシア産石油への依存度を下げられると期待した。しかし商用化は現在まで実現できておらず、探査継続を表明しているのは国営ガス企業PGNiGと同国の石油精製企業PKNオルレン(Orlen)のみとなっている。

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