「車は究極のモバイル端末」〜アップル幹部の発言に注目集まる

 ハイテク情報サイト「リコード(Re/code)」主催のイベント「コード・カンファレンス」が5月下旬に開かれ、そこでアップルの幹部が口にした一言から、同社が自動車業界に参入するのではないかとの憶測が広がっている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、注目されたのは業務担当責任者であるジェフ・ウィリアムズ氏の発言。巨額の流動資金を抱えたアップルが今後関わる可能性のある業界について質問され、「自動車は究極のモバイル端末」と答えた。ジャーナル紙は数カ月前、アップルでは数百人の社員がひそかにアップル・ブランドの電気自動車(EV)開発に取り組んでいると報じている。

 ウィリアムズ氏はさらに突っ込まれると、14年にアップルが発表した「カープレイ」の可能性に触れた。カープレイは、ドライバーが車のダッシュボード情報システムを使ってアイチューンズ、地図、シリといったアップルの機能に接続できるサービス。今回のイベントではその後、ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)が、シボレーのほとんどのモデルでグーグルの「アンドロイド・オート」とアップルの「カープレイ」を提供する計画などを発表した。

 このほかウィリアムズ氏は、6月中に「アップル・ウォッチ」を「アイフォン」から今より一層自立させる手段を講じると表明した。これまでサードパーティによる「ウォッチ」用アプリはアイフォンで起動させていたが、今後はソフト開発者向けキットを提供し、直接ウォッチで起動するアプリの開発やウォッチの内臓センサーへのアクセスができるようにする。

 氏によると、現在ウォッチ用に提供されているアプリは4000種類以上あるが、開発業者の一部から「サードパーティのアプリはウォッチのプロセサーで起動しないため機能が鈍い」という不満が出ていたという。

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