ゼロックス、医療事業を見直し〜利益薄いソフトは販売停止
- 2015年7月22日
- 米国ビジネス
ゼロックス(コネティカット州)はこのほど、医療IT部門の事業戦略を見直し、ソフトウェア事業の減損処理で2015年第2四半期に約1億4500万ドルの特別損失を計上すると発表した。
ロイター通信によると、同社は戦略見直しで、医療機関のコールセンター業務や文書の画像化をサポートするソフトウェア「ゼロックス・インテグレーテッド・エリジビリティ・システム」の販売停止を決定した。
ゼロックスの医療IT部門は、連邦と州の低所得者向け医療扶助制度メディケイドや連邦の医療制度向けに総務や医療管理サービスを提供しており、今後はメディケイド管理プラットフォーム「ヘルス・エンタープライズ」の導入に力を入れつつ、メディケイドに基づく医療請求を事前にコンピュータで点検する仕組みの「メディケイド・マネジメント・インフォメーション・システム」(MMIS)に関しては参入機会を慎重に選択していくという。
ゼロックスの14年の総売上高は195億4000万ドル、うち医療IT部門は20億ドル以上を占めた。市場調査クロス・リサーチ(ニュージャージー州)のアナリスト、シャノン・クロス氏は「基本的には利益率の低い事業をやめて政府向けの医療ビジネスに集中しており、良い動きに見える。メディケイドは長期的には利益になるビジネス」という。
ゼロックスは、プリンターやコピー機などの製造からITサービスへと事業の重点を切り替えており、今回の特別支出計上を受けて15年4〜6月期の利益見通しも修正した。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ