拉致再調査の早期報告要求 「誠実に履行」と北朝鮮
- 2015年8月6日
- 日本発ニュース
【共同】岸田文雄外相は6日午後、北朝鮮の李洙〓(土ヘンに庸)外相とマレーシアのクアラルンプールで会談し、拉致被害者の再調査結果の早期報告と被害者全員の帰国を要求した。李氏は日朝合意を「誠実に履行している」と反論した。岸田氏は米国のケリー国務長官、中国の王毅外相、韓国の尹炳世外相とも相次いで会談。ケリー氏とは北朝鮮の拉致、核、ミサイル問題での連携強化を確認した。
日朝外相会談は昨年8月以来、約1年ぶり。クアラルンプールで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議の会場で行われた。日本側は拉致問題解決が最優先との政府方針を伝達することで、金正恩第1書記の政治決断を引き出したい考え。北朝鮮側の出方が焦点となる。
約30分間の会談で、岸田氏は拉致再調査に関し「開始から1年を過ぎても具体的な見通しが立っていないのは誠に遺憾だ。一日も早い全ての拉致被害者の帰国を強く求める」として、金第1書記に直接伝えるよう求めた。李氏は、昨年5月に再調査と経済制裁の一部解除を取り決めたストックホルム合意に触れ「日朝合意に基づき特別調査委員会が誠実に履行している」と述べた。
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