厚労省、監督体制が欠如 攻撃の前兆、機構に伝えず
- 2015年8月21日
- 日本発ニュース
【共同】日本年金機構から約125万件の個人情報が流出した問題で、第三者検証委員会(委員長・甲斐中辰夫元最高裁判事)は21日、報告書をまとめた。機構だけでなく、監督する立場の厚生労働省もサイバー攻撃への危機意識が不足し、人員などの体制が整備されていなかったため「場当たり的な対応に終始した」と指摘。同省年金局が4月に“前兆”とみられる似た手口の攻撃を受けていたにもかかわらず、機構に伝えていなかったことを明らかにした。
甲斐中氏から報告書を受け取った塩崎恭久厚労相は「情報セキュリティー対策の体制整備や職員の意識改革を通じて再発防止に取り組みたい」と述べ、機構の水島藤一郎理事長にも運営を見直すよう指示した。
報告書によると、年金局は4月22日に「標的型メール」の攻撃を受け、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)から「ウイルス感染した場合には被害が大きくなる可能性がある」との情報を得ていた。
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