トラック輸送業界にもウーバー型事業の波 〜 新興企業が相次ぎサービス開始

 トラック運転手のスマートフォンを利用し、運転手と陸運会社をつなぐ「トラック業界のウーバー(Uber)」を目指す新興企業群がシリコン・バレーで有力投資家らから注目されている。

 伝統的業界の従来型事業モデルに革新をもたらし市場を開拓しようとするシリコン・バレーの努力を象徴する新たな動向と言える。

 サンフランシスコ拠点のトラッカー・パス(Trucker Path)は、2016年に時価総額10億ドルの達成を目指しており、シアトル拠点のコンヴォイ(Convoy)は、アマゾン(Amazon.com)のジェフ・ベゾス創業者やウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)のギャレット・キャンプ共同創業者から立ち上げ初期投資として250万ドルを調達した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、トラック輸送業界の2014年売上高は7000億ドルで、新興企業群はそのうち局所的輸送の一部市場を獲得できる可能性がある、と業界専門家は予想する。

 ただ、出荷主やトラック運転手は、リスクや技術を敬遠する傾向があり、それが新興企業にとって市場開拓の障害になる可能性も指摘される。

 グレイポイント(Greypoint)として法人化したコンヴォイは、地元で物品輸送を希望する企業が専用ウェブサイトで見積もりを取得し、輸送状況をリアルタイムで追跡できるようにした。

 コンヴォイのサービスをこれまで2ヵ月利用してきたワールド・ヴィジョン(World Vision)の供給網責任者は、従来なら仲介業者経由で数時間を要したトラック手配が4〜5分に短縮されたと話す。

 ロサンゼルス拠点のカーゴマティック(Cargomatic)は、積載スペースに空きのあるトラックと、仕事機会を求めるトラック輸送会社をつなぐサービスを提供する。創業2年の同社は1200万ドルの資金をすでに調達しており、2015年にニューヨークとロサンゼルスで数万件の出荷を請け負った。

 輸送業界では貨物輸送以外にも、フェデックス(FedEx)やユナイテッド・パーセル・サービス(United Parcel Service)といった配送大手が独占する小荷物宅配サービス分野にウーバーをはじめとする新興企業が関心を示している。

 大型の長距離陸送分野では、旅行者に報酬を払い荷物を目的地まで届けてもらうサービスをローディー(Roadie)が提供している。

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