アマゾン、通販の品ぞろえ拡大~エルメスのバッグから自動車まで

インターネット通販大手アマゾンは、トイレットペーパーや乾電池といった日用品と同様に自動車やシャネルのバッグといった高級品の販売を拡大している。

◇ブランド側も需要を確信

ウォールストリート・ジャーナルによると、アマゾンはブランド各社に対し、ほぼ10年にわたって同社サイトに高額商品を掲載するよう説得してきたが、当初は大部分が「模倣品や歯磨き粉(のような安い商品)と並べられたくない」と出品を渋った。ところが今年のブラックフライデイは、アマゾンにサックス・フィフス・アベニューが販売する靴のほか、高級品再販業者リバッグ(Rebag)が販売するエルメスのバッグ「バーキン」やロレックスの時計などが出品されている。

また、11月下旬にはフォードがアマゾンで認定中古車を販売すると発表した。同サイトでは現代(ヒョンデ)とレンタカー会社ハーツの車両も購入手続きができる。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界大流行)期間中、オンライン購買の急増を目の当たりにした小売業者らは「消費者はオンラインでより多くの買い物をしたがっている」と確信するに至った。商務省のデータでは、2025年4~6月期の小売売上高に占める電子商取引の割合は約15.5%で、18年同期の9%から大きく伸びている。

同時に、アマゾンは小売大手ウォルマートとの競争激化もあって富裕層に高級商品を売り込もうとしており、扱う品目を広げている。調査会社イーマーケター(eMarketer)の小売り・Eコマースアナリストは「一つの購買プラットフォームで消費者のあらゆるニーズに応えることが大きな闘いになっている」と指摘。アマゾンの広報担当者は「顧客は豊富な品ぞろえ、価値、利便性を求めてアマゾンを訪れており、私たちは常に、顧客が関心を持つより多くの商品を簡単に買える方法を探している」と話す。

◇アマゾンならではの信頼感

アマゾンは長年、高額な電子機器や家電を販売してきたが、そうした購入はそれほど頻繁ではない。CIRP(Consumer Intelligence Research Partners)の長期調査によると、アマゾンで年間1000ドル以上の買い物をする人は約10%、1万ドル以上となると1%未満だ。しかし、米国では約2億人がアマゾンの有料特典制度プライムを利用しており、その一部が新車もドッグフードも買っている可能性は高い。

リバッグのマーケティング責任者エリザベス・レイン氏は「アマゾン利用者に高所得層がいるかという判断は当初難しかった」というが、6月にバッグ類の出品を始めるとその懸念はすぐに解消され、期待を上回る売れ行きだった。最も売れているのはルイ・ヴィトン、グッチ、サンローランのハンドバッグだという。

24年12月からアマゾンで車両販売を開始した現代は「アマゾンで車を閲覧する人はほぼすべてがブランドの新規顧客」で「約40%がアマゾンとの提携を知ってから現代車の購入を検討する可能性が高まった」と話している。購入希望者はアマゾンのサイトで車種とローン書類を選択した後、実店舗のディーラーに車両を受け取りに行く仕組みだ。

実際にアマゾンで現代のSUV「サンタフェ」(4万5000ドル)を購入したという男性は、熱心なアマゾン利用者で「購入手続きがアマゾンを通じて行われる点が最終的な安心材料になった」と話している。

(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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