グーグルが機械学習ソフトウェアを供与する狙いとは 〜 強大な電算網を構築へ

 アルファベット(Alphabet)傘下のグーグル(Google)が9日に打ち出した最新の機械学習(machine-learning)ソフトウェアの無償供与策は、それほど無謀なやり方ではない。

 グーグルは、話し言葉と写真の内容を認識する認知電算技術のカギとなるテンサーフロー(TensorFlow)というシステムをオープン・ソース・ライセンス規定のもと公開する方針を明らかにした。

 コンピュータをより賢くする機械学習ソフトウェアのテンサーフローは、グーグルにとってもっとも貴重な製品の一つであり、利益性の高い技術資産だ。それを無償で提供するという今回の戦略については理由がある。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、グーグルは、テンサーフローを多くの企業や開発者に使ってもらうことで、テンサーフローが集める膨大な量のデータや、同ソフトウェアを稼働するコンピュータ群による強大な電算網を獲得でき、その結果、人工知能開発部門がアルゴリズムをさらに進化させる環境を整えるという重要かつ効果的な体制を確立できる。

 「テンサーフローの公開は自殺行為ではない」と断言するのは、英ブリストル大学のネロ・クリスチャニーニ人工知能学教授だ。「深層学習(deep learning)は、プラグ・アンド・プレイではない(ソフトウェアを手に入れたからといって人工知能がすぐにできあがるような簡単なものではない)」「深い機械学習には、膨大な量のデータを使う膨大な数の実験や調整、応用が必要だ」。

 グーグルは機械学習(深層学習)の分野で主導的立場にあるが、フェイスブック(Facebook)やマイクロソフト(Microsoft)、百度(Baidu)といったインターネット大手らが自社サービス群に機械学習機能を組み込んでおり、認知電算アルゴリズムでの競争激化に直面している。

 フェイスブックの場合、利用者らが投稿した写真に写っているいくつもの顔を読み込み、その利用者の友人かどうかを自動識別する機能をすでに実用化している。

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