MS社員の多様性に進展なし〜女性の割合は低下
- 2015年11月30日
- 米国ビジネス
マイクロソフト(MS)は、サトヤ・ナデラ最高経営責任者(CEO)が先頭になって社員の多様性を高め、男女構成比を半々に近づける努力を続けているが、「白人と男性が中心」という状況はあまり改善されていない。同社が自社サイトで最新統計を発表した(https://www.microsoft.com/en-us/diversity/inside-microsoft/default.aspx#epgDivFocusArea)。
USAトゥデイによると、MSの米国部門では現在、社員の60%近くが白人で、次いでアジア系が29.3%を占めるものの、ヒスパニック(中南米系)は5.4%、黒人は3.5%にとどまっている。2014年はアジア系28.9%、ヒスパニック5.1%、黒人3.4%だった。
全世界では、従業員総数11万5000人のうち女性の割合は29%から26.8%と大きく縮小した。これは90億ドルで買収したフィンランドの携帯電話機大手ノキアの簿価を切り下げ、約8000人を解雇したことが原因だが、社内の国際多様性担当者は「理由があるとしても当社は現在の女性の比率に満足していない。数字を改善するため上席幹部はできる限りの努力を続ける決意だ」とブログで強調している。
非技術系は比較的多様性が高く、男性58%、女性41%/アジア系14%、ヒスパニック系8%、黒人6%だが、技術系は男性83%、女性16.9%/アジア系35%、ヒスパニック系3.9%、黒人2.3%とかなり偏っている。
明るい材料は女性の管理職が増えていることで、上席幹部では27.2%と過去最大になったほか、来月株主が承認すれば11人の取締役のうち5人が女性または非白人になる。副社長級の黒人の割合も1.3%から2.9%に拡大した。
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