世紀の発見は試運転中 開始2日後、信号検知 米の重力波望遠鏡

 世界で初めて重力波を捉えた国際実験チーム「LIGO(ライゴ)」が世紀の発見に成功したのは、公式な観測に入る前の望遠鏡の試運転中だった。LIGOの責任者デービッド・ライツィーフロリダ大教授が11日(日本時間12日)、明らかにした。

 望遠鏡は性能向上のために数年間かけて改修していた。試運転を始めた2日後の2015年9月14日、目で見て分かるかと思われるほどの強い信号を検知した。正式な観測は18日からを予定しており、ライツィー教授は「公式の観測開始の前だった。新型検知器は、箱から出してすぐのような状態だったのに(信号を捉え)驚いた」と振り返った。

 人為的なミスで現れた信号や、解析チームを試すために意図的に入力される偽の信号の可能性を疑い、徹底的に検証した。この信号は約3千キロ離れた2台の望遠鏡でほとんど同時に捉えられ、重力波が届いたのでなければ、20万年に1度しか起きない精度で波形が一致していたことも判明した。ライツィー教授は「あらゆる可能性をつぶした。本当の重力波だと確信している」と話した。(共同)

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