ノースダコタ経済に大打撃〜原油市場の下落で

 ノースダコタ州経済が、原油市場の下落で非常に大きな打撃を受けている。

 ブルームバーグ通信によると、大油田バッケン・シェールを抱える同州は、歴史的なシェール・ブームに乗ってアラスカを抜きテキサスに次ぐ米国で2番目の石油生産地となり、この10年ほどは国内でも最低の失業率、最大の個人所得増、人口の急増が見られた。ところが現在は極端な市場の下落で経済が縮小し、雇用も減っており、州は10億ドルの財政赤字を埋めるために大幅な予算削減を強いられている。

 1年前に予算案を作る際、州は原油価格を悲観的に見積もって1バレル=47〜53ドルと想定したが、現実には28ドルという13年ぶりの低水準に落ち込んだため、ジャック・ダルリンプル知事は今月、73の州政府機関に4%の予算削減を命じている。知事は予備財源からも5億ドルを引き出し、緊急時用に残った資金はわずか7500万ドルという状況で、予備財源に手をつけた知事は127年に上る州史上でも過去に2人しかいない。

 州の歳入のうち石油関連の収入は、石油生産税は約5%しかないが、シェールの石油・ガス生産で必要なフラッキング(水圧破砕技術)関連の機材販売やサービスから生まれる売上税が大部分を占める。現在は、穴は掘ったものの原油価格が下がったため稼働せず、市場の回復を待っている井戸が約1000本もあるため、2015年第3四半期の売上税収は前年同期比で25%減少し、当初の見積もりより7億ドルも少なくなった。

 連邦経済分析局(BEA)によると、ノースダコタ経済は15年第1四半期に10.4%、第2四半期に1.2%縮小しており、IHSによると州経済に占める石油やガス関連の生産活動率は、04年の約2%から14年には約16%に拡大している。

 ノースダコタだけでなく、アラスカ、テキサス、ルイジアナ、オクラホマ各州でも、原油価格の低下で雇用や経済成長が予想を下回っている。

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