スーパーの在庫管理、今も半数が店長の勘頼り
- 2016年11月3日
- 世界のニュース
ビッグデータの時代と言われる現在も、スーパーマーケットの在庫管理はほぼ半分が店長の勘で行われていることが、ドイツの小売り関連技術企業ブルー・ヨンダー(Blue Yonder、)の調査で分かった。
ワシントン・ポストによると、小売業界では、ビッグデータを使って在庫の管理、補充、価格設定に伴う作業や手順を自動化すればこれまでにない高い精度で業務を管理できると考えられている。しかし、ブルー・ヨンダーが米国、英国、ドイツ、フランスのスーパー店長750人を対象に実施した調査では、46%が「在庫の補充は手で行っている」と答えた。
さらに46%は「手順は自動化されているが店長によって手動に変えられる」と答え、オートメーションに頼ることへのためらいがうかがわれた。48%は「在庫管理は勘に頼っている」と答えており、25%は客が求める速さに追いついていないと感じている。
近年、市場ではスピードと簡便性が求められ、在庫が切れて品ぞろえの薄い店に対する客の許容度は低い。 客を失うことは非自動化につきまとう危険性の1つにすぎず、その他のコストも発生する。
ブルー・ヨンダーよると、スーパー業界は英国だけで毎年400万トンの食料を無駄にしていることが分かっており、収益性の低さで知られる業界にとって多大なコストとなっている。
最近は米オンライン小売り最大手アマゾンが実店舗の食料雑貨事業に参入するといううわさも浮上し、小規模スーパーを取り巻く圧力は高まっている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる
-
アマゾンや小売大手ら、頻発する返金詐欺で巨額の損害 〜 詐欺集団ら、ティックトックで協力購入者たちを募集