カーター米国防長官は15日、南シナ海を望むフィリピン西部パラワン島プエルトプリンセサの空軍基地を訪問し、南シナ海を航行する米原子力空母ジョン・ステニスも視察した。フィリピンのガズミン国防相、イリベリ参謀総長も同行し、南シナ海の軍事拠点化を進める中国に、米比両国の結束を誇示した。
カーター氏はマニラで14日、3月に始めた南シナ海でのフィリピン海軍との合同哨戒活動を今後、定期化すると表明。ただフィリピン海軍はフリゲート艦2隻が主力と「東南アジア最弱」(外交筋)の態勢で、「合同」の名目は米海軍の南シナ海での活動を常態化させるための理屈付けといえる。
2014年に締結した防衛協力強化協定に基づき、米軍はフィリピン軍基地内に専用施設を設営し、事実上の再駐留が可能となった。15日まで行われた合同演習終了後も強力な対地攻撃力を備えるA10攻撃機5機や米兵計約300人が残留しており、米軍はフィリピンでの常駐を再開した。(共同)
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