今年はボトル水が人気首位か 〜 米国、ソーダ抜く勢い

 米国ではこの10年でボトル水の需要が劇的に増え、炭酸飲料を抜いて最も人気の高い飲料になりつつある。

 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、市場調査ベバリッジ・マーケティングの調べでは、2015年のボトル水売上高は前年比で7.9%増加し、16年はさらに伸びてソーダと首位が入れ替わると予想されている。

 ただし、ボトル水に関しては環境懸念もあり、年間販売数426億本のうちプラスチック容器が再生利用されるのは82%で、残りの18%に当たる77億本はごみとなっている。反ボトル水派は、ごみの問題に加えて水道水の方が清潔で安全だと主張する。水道水は環境保護局(EPA)が毎日水質を検査しているが、ボトル水は週1回の検査が義務付けられているだけだからだ。

 それでもボトル水の安さ、便利さ、カロリーゼロであることは消費者にとって大きな魅力になっている。一方のソーダはボトル水だけでなくいれたてコーヒーやエナジー・ドリンクなどにもシェアを奪われており、年間消費量は00年の1人53.7ガロンから15年には38.9ガロンに落ち込み、売り上げは15年に1.5%減少した。

 大手メーカーの業績を見るとこうした傾向は顕著で、コカコーラは米ソーダ売り上げが減少を続ける一方、ボトル水の「ダサニ」や果汁飲料の「ミニット・メイド」は7%増加した。ペプシコも以前よりソーダへの依存度を下げており、現在はソーダの売上構成比が25%を切り、代わりに「ネイキッド」ジュースやボトル水などが伸びている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る