ガソリン安で交通死者が急増 〜 15年、08年以降で最多
- 2016年7月21日
- アメリカ発ニュース
2015年の国内の交通事故による死者が、08年以降で最多となった。
CNNによると、運輸省道路交通安全局(NHTSA)の集計では、15年の推定交通死者数は前年比約8%増の3万5200人に上った。主な原因は走行距離が伸びたからと考えられ、NHTSAのマーク・ローズカインド局長は「景気が改善しガソリン価格が下がっているため、より長い距離を運転する人が増えている」と指摘した。ただし、走行距離1億マイル当たりの死者数も前年の1.08人から1.12人と少し増加した。
事故原因として圧倒的に多いのは、道路状況や車の機械的な問題ではなくドライバーの操作ミスで、事故の94%をドライバーが起こしていた。また、全体のほぼ3分の1が飲酒運転だったものの、大多数のドライバーは運転能力を欠く状態ではなかった。15〜20歳のドライバーが関係する事故の死者は、10%と最も大きく増加した。
NHTSAは今年3月、主要自動車メーカーから22年までに国内で販売されるすべての新車に自動ブレーキ機能(ABS)を標準装備するという合意を取り付けており、ローズカインド局長は「この安全技術で毎年多くの事故を防止できる可能性がある」と見ている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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