「和牛」のオリンピック

アメリカで和牛ビジネスを通し、和牛の魅力や米国の和牛ビジネスについて紹介する。

和牛のオリンピック

和牛にも五輪があるのをご存知ですか?
5年に1度開催される『和牛オリンピック』は、毛並みや肉質などの部門を品評する会で、現在では民放テレビでも取り上げられるなど、徐々に知名度が上がってきてます。

2017年の大会には、開催地である仙台に日本各地から39道府県から500以上もの優秀な和牛たちが一堂に集まり、過去最多の出場数となったようです。
そして、5日間の大会には全国から41万以上もの観客が応援に駆け付けたそうで、それだけでも和牛への注目度の高さをを証明しています!
9つの部門があり、それぞれの審査部門の点数を最も多く獲得した総合部門の第一位は、鹿児島県が勝ち取りました!
そして、名誉賞にあたる評価の最も高い牛に送られる賞には、毛並みや体形の良さを評価する部門では大分県、肉質の部門では宮崎県の和牛がそれぞれ選ばれました。

それぞれの戦い

九州勢が圧倒的な強さを見せつける今年の和牛五輪でしたが、出品する和牛農家さん達にとっては5年越しの熱い思いが込められた大会です。
宮崎県はこれまで過去の2大会で2連覇中でしたが、今回は総合優勝を逃してしまいました。
過去2大会=過去10年間もの間ブランド宮崎牛として名を連ねてきた宮崎牛の農家さんにとっては、とても悔しい結果になりましたが、肉質の部門では受賞をしているので、まだまだ次回のリベンジの可能性は大きいのかもしれませんね。

そして2017年の五輪で総合優勝を飾った鹿児島県は、前回と前々回の大会ではそれぞれ2位と悔しい思いをし、今回は10年越しの悲願の1位受賞となりました。鹿児島の農家さんたちは、五輪直前に万羽鶴をつくるほどの気合の入れようだったようで、見事に今大会で強豪宮崎牛を倒しました!今後さらに鹿児島牛の名前が世界中に知られるきっかけとなりそうですね。

次回は5年後の2022年に、今回の覇者・鹿児島県で開催されます。日本全国の和牛農家さんたちの白熱の戦いが楽しみですね!

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久場健吾 (Kuba Kengo)

久場健吾 (Kuba Kengo)

ライタープロフィール

2000年創立、日本産、米国産、オーストリアラリア産和牛の販売卸を全米で展開するK&K International Inc.代表。カリフォルニア州ロミータにあるJapanese BBQ 「タマエン」の経営も行う。アメリカのみならず、世界に和牛の素晴らしさを広めるべくグローバルに活躍中。

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