武漢ウイルス「コーヴィッド19」の感染拡大を受けて、世界各地の株式市場が暴落を続けるなか、売り上げや株価という観点から、恩恵を受けるおもな技術会社がいくつかある。CNBCではその代表的会社として5社を挙げた。
▽暴落を続ける株式市場とは対象的な4社&軽症のマイクロソフト
ダウ・ジョーンズ平均株価は、2020年に入って以降、9.4%も下落し、S&P500は8%の下落を強いられている。
米技術業界の大手らを含め世界の多くの会社では自宅勤務(遠隔勤務)の指示または奨励をあいついで発表し、従業員らのウイルス感染を最小限にとどめようと図っている。その結果、動画会議(遠隔会議)やオンライン協業といったサービス・プラットフォームの需要が急増している。
武漢ウイルス伝染拡大懸念による恩恵を受けているおもな米技術大手として、下記5社が挙げられる。
1)ズーム(Zoom):動画会議ソフトウェア大手。同社はこれまでのところ、武漢ウイルス危機による最大の勝者の一つとみなされている。同社の株価はことしに入ってから67%も上がった。同社を創設した中国人のエリック・ユアンCEOによると、武漢ウイルスを受けた出張制限や自宅勤務によって同社の動画会議システムを初めて使う会社が続出している。米バーンスタイン・リサーチによると、同社の遠隔会議システム利用者は2020年1~2月だけで222万人増え、2019年通年の利用者増200万人弱をすでに上回った。月間利用者数も1292万人に増えた。
2)スラック(Slack):マイクロソフト・チームス(Microsoft Teams)と競合するオンライン協業ソフトウェアの大手。スラックの株価はことしになって11%の上昇を記録している。従業員たちを自宅勤務させているツイッターは先日、スラックとグーグルのハングアウツ・ミート(Hangouts Meet)を使って会議していることを報告した。
3)リングセントラル(RingCentral):クラウド基盤の音声および動画およびメッセージング・サービスの提供大手。同社の株価はことしになってから24%上がっている。中国の多くの会社を含め、同社の業務連絡サービス・プラットフォームの利用会社が世界的に急増中、と同社のCEOは話している。
4)シトリックス(Citrix):デスクトップ仮想化技術の大手。職場のパソコンやアプリケーション、データに遠隔からアクセスできるようにするソリューションを提供。同社の株価はことしに入ってから4.6%上昇している。
5)マイクロソフト(Microsoft):同社のチームスというアプリケーション・スイートには、音声および動画電話のほか、オンライン協業を簡便化するチャット機能が含まれている。同社の株価はことしになって4.5%の低下を強いられているが、株式市場をはじめ、アルファベットやフェイスブックといったほかの巨大な技術大手らが株価暴落に直面するなか、マイクロソフトは最小限の影響しか受けていない。
【cnbc.com/2020/03/09/stocks-for-work-from-home-trade-during-coronavirus-zm-work-rng.html】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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