元F1佐藤が日本人初V 自動車のインディカー

 【共同】自動車のインディカー・シリーズ第3戦は21日、カリフォルニア州ロングビーチで決勝を行い、元F1ドライバーの佐藤琢磨(ホンダ)が同シリーズの日本人ドライバー初優勝を果たした。これまでは昨年の佐藤と2008年に武藤英紀が記録した2位が日本勢最高だった。

 4番手スタートの佐藤は徐々に順位を上げて中盤でトップに立った。クラッシュが多発する展開の中で、終盤も安定した走行を続けてゴールした。

■52戦目で歓喜の瞬間 佐藤、安定した走りで栄冠

 インディカーのデビューから52戦目、ロングビーチの市街地コースでようやく歓喜の瞬間が訪れた。コックピットで両腕を突き上げて喜んだ佐藤は「全てがかみ合った。みんなに感謝したい」と興奮した口調でまくしたてた。

 予選は4番手だった。スタート直後に3番手に浮上。安定した走りでさらに順位を上げた。ピット作業も完璧。トラブルで順位を落とす他車を尻目に、最後まで首位を守り切った。

 これまで優勝のチャンスは何度かあったが、詰めの甘さで栄冠を逃していた。今季は、インディ500で初めて4勝をマークした名ドライバーのA・J・フォイトが率いるチームに移籍。「どんなコースでも力強い走りができて結果を残している」という安定感を求めての新挑戦だった。

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