セールスフォース、イントラネットに拡張 〜ソーシャルとモバイルに対応

 セールスフォース(Salesforce.com)は、モバイル機器からアクセスできると同時にソーシャル・ネットワーキング機能を有したイントラネットを構築するためのホステッド・アプリケーションを2013年下半期に投入する。

 コンピュータワールドによると、「カンパニー・コミュニティーズ(Company Communities)」と命名された同アプリケーションは、セールスフォースの企業向けソーシャル・ネットワーキング製品「チャター(Chatter)」を、新しく開発したソフトウェアに統合させる。デスクトップ向けに構築された旧式イントラネット用ページを刷新する方法をもたらすソフトウェアとなる見込みだ。

 同ソフトウェアは、セールスフォースが最近投入した「コミュニティーズ(Communities)」という製品に似ている。コミュニティーズは、顧客や提携先と連絡するための社外向けサイトの構築を目的としたものだ。

 カンパニー・コミュニティーズは、航空会社バージン・アメリカや高級アパレルのバーバリーなど、既存のセールスフォース製品導入企業の一部ですでに試用されている。同アプリケーションを使って構築されたイントラネットでは、従業員によるコンテント発信やファイル共有機能を提供できる。

 セールスフォースのプラットフォーム製品マーケティング責任者ジム・シンナイ氏は、従業員にとって魅力的で効果的なイントラネットが求められるようになっていることから、カンパニー・コミュニティーズのような製品に大きな商機があると説明。チャターを統合することによって、同社の中核製品である顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを使っていない従業員もソーシャル・ネットワーキングに参加できるようになる。

 協業機能を重視し、かつモバイル機器からアクセスできるイントラネット製品は、他社からも多数提供されている。多くの従来型イントラネットは、マイクロソフトのシェアポイントやIBMのノーツまたはドミノ・サーバーの旧版を使って構築されており、それら大手2社が新たなイントラネット需要に応える製品を投入しているほか、新興企業も同様の製品を開発している。

 セールスフォースは、CRMソフトウェア市場で強い立場にあり、そのプラットフォームに統合されている第三者アプリケーションも多数あることから、その点を競合製品との差別化にてこ利用する可能性が高いとみられる。

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