米、敵基地攻撃論に懸念 中韓刺激の恐れ

 【共同】安倍政権が新防衛大綱の年内策定に併せ検討している敵国の基地を攻撃する能力の保持について、米政府当局者が7月下旬の日米協議で「近隣諸国にどんなメッセージを与えるか考えてほしい」と指摘し、中国や韓国へ配慮しながら慎重に対応するよう求めていたことが分かった。政府関係者が6日、明らかにした。

 米側は、歴史認識や領土をめぐる日中、日韓の緊張が東アジア情勢に悪影響を与える可能性を懸念している。敵基地攻撃能力をめぐる議論が中韓の反発を呼び、さらなる関係悪化につながらないよう日本側にくぎを刺したものとみられる。

 政府関係者によると、日米両政府が7月25日に東京都内で開いた外務・防衛審議官級協議で、日本側が新防衛大綱に関する中間報告の内容を説明し、敵基地攻撃能力の保持の検討に言及した。

■敵基地攻撃能力

 弾道ミサイル発射基地など相手国の基地を攻撃する装備能力のこと。(1)敵基地の所在確認(2)敵の防空能力の無力化(3)十分な打撃力—が必要とされる。1956年の政府見解は、誘導弾攻撃など「急迫不正の侵害」で、他に防御手段がない場合には「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とは考えられない」として必要最小限度で「誘導弾等の基地をたたくことは法理的には自衛の範囲に含まれ可能だ」との立場。ただ、専守防衛の立場から攻撃的兵器の保有はしない方針を維持してきた。

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