特産オレンジに病害の脅威 フロリダ州、治療法なく
- 2013年8月22日
- アメリカ発ニュース
【共同】オレンジやグレープフルーツなどかんきつ類の果実が熟す前に落ちてしまう果樹の病害がフロリダ州を中心に広がっている。感染すると現状では「樹木ごと取り除く」(米農務省)ほかなく、拡大は地元経済や雇用情勢に大きな打撃をもたらすと懸念されている。
「カンキツグリーニング病」と呼ばれる病害は、米国では2005年にフロリダ州で初めて見つかった。その後カリフォルニア、テキサスの両州でも確認されている。ミカンキジラミという昆虫が病原菌を媒介し、特にオレンジの被害が大きい。果実が苦くなるほか、最終的には木そのものが枯れてしまう。感染から3〜5年で枯死することが多いという。
米農務省などによると、この病害が猛威をふるうフロリダ州では今年のオレンジの収穫(7月時点の予測)は約1億3340万箱と前年実績から約1割減る見通しだ。グレープフルーツも前年水準を下回ると見込まれる。
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