年90億ドル超のコスト削減も〜アマゾン、倉庫ロボット導入で
- 2013年12月11日
- 米国ビジネス
オンライン小売り大手アマゾンは、2012年に買収したキバ・システムズ(Kiva Systems)の倉庫用ロボット技術を導入することにより、年間9億ドル以上のコスト削減が可能とみられている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、キバのロボットは、倉庫内を自動で移動し、発送する商品が保管されている棚を作業員の所まで運ぶため、作業員は歩き回らなくても済む。ジェニー・キャピタル・マーケッツのアナリストは、ロボットの導入拡大によってアマゾンは一般的に3.50〜3.75ドルの注文履行費を20〜40%削減できると分析し、「巨大な配送センター網全体の作業効率を高める重要な機会」と指摘する。
アマゾンは近年、都心の近くに倉庫を増やすなどしてコストの削減や配達時間の短縮に取り組んでいる。最近は配達の効率化が取り組みの大部分だったが、キバのロボットはまだ人への依存度が高い倉庫内部の効率改善に寄与すると推測される。
アマゾンが7億7500万ドルでキバを買収したのは12年だが、関連テクノロジーの導入を発表したのは最近。13年第3四半期の財務報告書によると、倉庫3カ所に1400台のロボットを導入している。ジェニーのアナリストは、導入が拡大すればコスト削減額は年間4億5800万〜9億1600万ドルに上る可能性があると見ている。
ただし、アマゾンの倉庫は人間が動いて棚から商品を抜き取るように設計されているため、ロボットの大規模な導入には数年を要する可能性もある。
アマゾンがこのロボットを他社に販売することも考えられる。キバは、アマゾンに買収される前、ロボットのキットを1台約200万ドル、大規模な導入では2000万ドルで販売していた。
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