大統領政敵の石油王釈放 プーチン政権、批判考慮か

 【共同】ロシアのプーチン大統領は20日、服役していた政敵で元石油大手ユコス(破産)社長のミハイル・ホドルコフスキー氏(50)を恩赦で釈放する大統領令に署名し、インタファクス通信によると、同氏は北部カレリア共和国の刑務所を出た。石油王と呼ばれた同氏は2003年10月に逮捕され、脱税などの罪で通算11年の懲役刑に服していた。

 プーチン氏は、経済人の相次ぐ投獄が国内外企業のロシアへの投資意欲を損ね、経済成長に悪影響を与えていることや、同国の人権侵害批判が欧米で根強いことを考慮し、恩赦を決断したとみられる。

 南部ソチでの冬季五輪開幕が来年2月に迫る中、人権侵害への抗議とみられる欧米各国の開会式欠席表明も相次ぎ、プーチン政権は頭を痛めていた。

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