アマゾン、動画逐次再生端末を4月に投入 〜 ロクやアップルTVに宣戦布告

 アマゾン(Amazon)は、動画逐次再生端末の出荷を4月上旬に開始する。同端末は自社ウェブサイトのほかに、ベスト・バイ(Best Buy)やステイプルズ(Staples)といった小売店でも販売される。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、アマゾンの同端末には、ロク(Roku)とアップル(Apple)のセット・トップ・ボックス(STB)で提供される動画配信アプリケーションが搭載され、グーグル(Google)のアンドロイドOSで稼働する。

 ロクに搭載されている人気アプリケーションには、ネットフリックス(Netflix)やフールー・プラス(Hulu Plus)のような動画サービスをはじめ、楽曲サービスのパンドラ(Pandora)、アマゾンの動画逐次再生サービスがある。

 同端末の価格は不明だが、関係者によると、アマゾン・プライム(Prime)の会員が同端末を購入する場合、何らかの特典が提供される可能性がある。

 アマゾンは今回のSTB投入によって、ロク、アップルTV、そしてグーグル(Google)のクロームキャスト(Chromecast)といった有力製品が競合するSTB市場に参入することになる。

 クロームキャストの価格は35ドル。ロクの逐次再生端末は約50ドル、アップルTVは99ドル。

 アマゾンは現在、独自の動画逐次再生サービスを提供しているが、再生には他社製品に依存していることから、動画配信サービスにともなう広告や端末へのアプリケーション・ダウンロード、消費者行動データに関する商機を生かしきれていなかった。

 同社は最近、動画逐次サービス向け動画獲得費の高騰を理由に、プライム会員の年会費を20ドル値上げして99ドルにすると発表したばかり。

 アマゾンはまた、動画番組の制作にも力を入れており、2013年にはコメディ番組「アルファ・ハウス(Alpha House)」を配信し、人気を得た。

 アマゾンは動画逐次再生端末について談話発表を拒否している。関係者によると、計画は今後、変更される可能性もある。

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