アルコア、ブラジル工場を閉鎖〜アルミ安と光熱費上昇で
- 2015年4月1日
- 米国ビジネス
アルミ大手アルコアはこのほど、ブラジルで唯一操業していたアルミ精錬所を閉鎖すると発表した。
ロイター通信によると、アルコア工場(年産7万4000トン)の閉鎖は、昨今のアルミ価格の落ち込みとエネルギー・コスト上昇のあおりを受けた形で、2010年に6カ所だったブラジル国内のアルミ工場数は残すところ2カ所。16年のリオデジャネイロ五輪を控えて需要の伸びが見込まれる一方、アルミの年間生産量は90万トンを下回ることになる。
ブラジルのアルミ業界団体(ABAL)によると、14年アルミ生産量は90年以来で最低の96万2000トンで、前年比で4分の1も減少した。
生産量の低下でブラジルによる輸入製品への依存が高まれば、アジアや中東のアルミ生産業者が輸出量の一部を北米からブラジルに移す可能性がある。
ABALによると、ブラジルは14年1〜9月期、30万6400トンの1次アルミ・合金を輸入し、前年の7万8100トンから大幅に増加した。
アルコア工場の閉鎖により、国内の製錬所はノルスク・ハイドロ(Norsk Hydro)のバルカレナ(年産46万トン)と、CBAのソロカバ(47万5000トン)の2工場となった。
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