フラッキングに水7000万ガロン〜予想より少量、水不足の加州
- 2015年4月7日
- 米国ビジネス
2014年、カリフォルニア州で行われたフラッキング(水圧破砕法)による石油・ガス生産に7000万ガロン近く(214エーカー・フィート)の水が使われたことが分かった。ロイター通信が州関係者の話として伝えた。
同州では深刻な干ばつが続いており、大量の水を使うフラッキングには批判が強いが、業界が見積もった年間1億ガロンよりは低い値となった。フラッキングは、シェール(けつ岩層)の隙間に蓄えられた資源の採取で使われる技術で、水と化学液を地中深くに圧入して岩を割り、中から石油や天然ガスを取り出す。
ジェリー・ブラウン知事は4月1日、水不足を理由に州民に25%の節水を義務づけるという前代未聞の措置を取ったが、州資源保全局の石油・ガス管理責任者スティーブン・ボーレン氏は「フラッキングに使われている水は比較的少量で、514世帯の年間消費量とほぼ同じ」と説明した。また、フラッキングがすべて真水で行われる訳ではなく、石油掘削で地表に湧き出る汚濁水も使われるという。
14年に湧出した汚濁水の量は38万7000エーカー・フィートで、このうち3分の2は元の帯水層に戻されたか、水蒸気攻法(steam flooding)や水蒸気圧入法(steam injection)などの石油掘削技術に再利用された。残り3分の1は地下に注入されたか、地上の池で蒸発したか、または浄水処理後再利用された。
14年に成立した州法はエネルギー業者に対し、石油やガスの生産に使った水をどこから調達し、どこに流したかすべて報告するよう義務づけている。最初の報告期限は今月末で、内容はその直後に公表される予定。
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