コンサルティング大手のマッキンゼー(McKinsey)は、データ技術コンサルティング会社のクァンタムブラック(QuantumBlack、ロンドン拠点の)を買収した。
クァンタムブラックは、ペタバイト級のデータをリアルタイムで処理する技術コンサルティングをフォーミュラ・ワンやそのほかの顧客企業に提供している。
クァンタムブラックの経営陣は留任し、マッキンゼーの完全子会社として運営を続ける。
マッキンゼーは2015年に入ってから企業買収を積極化させている。買収された企業には、デザイン会社のルナー(LUNAR)や、航空宇宙および軍事分析のヴィジュアルDoD(VisualDoD)、小売分析企業の4トゥリー(4tree)が含まれる。
フォーチュン誌によると、マッキンゼーによる企業買いあさりの背景には、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)の台頭と今後の普及によって、解析や分析が必要となるデータを常時生み出す検知器がさらに増え続けることで、あらたな電算システム設計が必要となり、その結果、あらたな事業モデルの登場が刺激され、IoTおよび検知器データ分析の市場が大幅に拡大するという認識がある。
マッキンゼーでは、IoTとそれによるデータ収集および解析に関して困惑する企業が続出することで、コンサルティングの商機が拡大すると予想しており、それに備えてIoTとデータ処理に精通することを狙っている。
クァンタムブラックの中核事業は、フォーミュラ・ワンや医療業界、建設業界の顧客企業からのデータを採掘および解析し、顧客企業の社員たちが理解して使えるようなデータ商品をつくりだすことだ。
マッキンゼーは、クァンタムブラックを傘下に収めることで、IoTとデータにかかわるシステム設計や解析処理に関するコンサルティング業務を顧客企業に提供すると同時に、顧客企業が簡単に使えるデータ・サービスを開発きるようになる。
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