アマゾン(Amazon)が自社製タブレット端末「ファイヤー(Fire)」内の情報を暗号化する機能のサポートを止めていたことが3日に分かった。
ロイター通信によると、アマゾンは暗号化機能の利用者がほとんどいなかったことを理由に、昨秋に投入したファイヤー用の最新版OSでその搭載を止めた。
それに対してプライバシー擁護団体や一部の利用者は、アップル(Apple)がカリフォルニア州での銃乱射事件を契機に、アイフォーン(iPhone)のセキュリティー錠解除を求める連邦捜査局(FBI)に反発して利用者情報保護を貫いている真っ最中だけに、アマゾンの決定を批判している。
データ暗号化機能は、正しい認証語を利用者が入力した場合のみ情報にアクセスできるしくみ。
暗号化技術者のブルース・シュナイアー氏は、アマゾンの暗号化機能廃止決定を「愚か」と一蹴した。
アマゾンはほかの技術大手とともに、アップルの姿勢を支持してFBIからの捜査協力要請を棄却するよう判事に求める意見陳述書に署名している。
暗号化技術の専門家によると、アマゾンは、最低価格50ドルで販売しているファイヤーの付属部品コストを削減するために暗号化機能を廃止した可能性もある。
電子フロンティア財団(EFF)のジェレミー・ギルーラ氏は、「利用者が少ないことを理由に暗号化機能を取り除くのは、同機能を使っていた利用者のセキュリティーをぜい弱にするという実にお粗末な言い訳だ」と批判した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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