金継ぎと漆 再生と継承の美〜日本クラブ企画展開催

蒔絵チェスセット

ニューヨーク・日本クラブは2025年6月26日より、企画展「金継ぎと漆 — 再生と継承の美」を開催する。日本の伝統工芸である金継ぎと漆を通して、「壊れたものを修復し、さらに美しくよみがえらせる」日本独自の美意識と哲学を伝える展示となっている。

本展では、1813年創業の老舗・輪島屋善仁による輪島塗と、福井県鯖江市で三代にわたり越前漆器の技術を受け継いできた山久漆工の現代漆器を紹介。

山久漆工三代目・山本泰三氏

また、能登半島地震で大きな被害を受けた輪島塗の職人たちに向け、越前漆器協同組合が道具提供や義援金寄付などの支援を行っていることも紹介。

アーティスト・中野拓氏

さらに本展では、アーティスト・中野拓氏による「モザイク金継ぎ」の作品も展示される。修復と創造が融合する現代の金継ぎ芸術をご紹介する。加えて、書家・北古味可葉氏による墨と詩の作品、写真家・渡辺八郎氏による逆光写真も出展され、「移ろい」や「再生」の美が多角的に表現される。

ひだまり:モザイク金継ぎ抹茶茶碗(中野拓)

6月28日にはギャラリートークも開催予定。登壇者には、山久漆工三代目・山本泰三氏とアーティスト・中野拓氏で、それぞれの視点から普段しることができない制作の背景や「継承と再生」について語る貴重な機会となる。

■日時:2025年6月26日(木)~7月17日(木)
■場所:日本クラブ7階 日本ギャラリー(145 West 57th Street, 7th Floor, New York, NY 10019)
■ギャラリーアワー:月~金:10:00am–6:00pm / 土:10:00am–5:00pm / 日・7/4:休館
■入場料:無料
■問い合わせ:(212)581-2223 / gallery@nipponclub.org
■詳細:www.nipponclub.org

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